ヘラルボニー、海外進出へ 国外の作家発掘、企業と連携

 盛岡市のヘラルボニーは2024年、海外に進出する。国内で障害のある作家150人以上と契約を結び、アート作品を通じた衣料品や雑貨の商品化、イベント企画などを手がけてきたが、初めて国外に活動拠点を設ける。既に資金調達や専門人材の確保を進めており、海外作家の発掘や新たな企業との連携により、多様性を重んじる共生社会を世界に広げる。

 海外展開を見据えて、エムパワーパートナーズファンド(東京)と鎌倉投信(鎌倉市)から資金を調達した。活動拠点は検討中だが、欧米視察や香港で商品の取り扱いを始めるなど準備を進めている。

 事業拡大に向け、経営体制も強化した。創業者の松田崇弥氏と松田文登氏がCo-CEO(共同最高経営責任者)となり、経済産業省やマッキンゼー・アンド・カンパニーなどを経て入社した忍岡真理恵氏が最高執行責任者(COO)に就任。社外取締役に同ファンドの関美和ゼネラル・パートナーを迎えた。

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