帰省者ら「ほっとした」 羽田空港C滑走路の運用再開、山形・庄内の両空港が通常ダイヤに

羽田便が通常運航となり、帰途に就く帰省者などでにぎわう庄内空港=酒田市

 日航機と海上保安庁機の衝突事故で閉鎖していた羽田空港C滑走路の運用が8日、再開され、山形、庄内の両空港も通常ダイヤに戻った。事故や能登半島地震などの影響で年始からダイヤが乱れ、不安を抱えていた帰省者や観光客からは「無事に乗ることができそうで、ほっとしている」などと安堵(あんど)の声が漏れた。

 C滑走路の閉鎖で、山形空港事務所と全日空庄内空港所によると、県内の羽田便は2~7日の間、山形発着で計10便が、庄内発着で計18便が欠航した。

 庄内空港は8日午前、Uターンする帰省客でにぎわった。祖父母に何度も手を振る子どもの姿もあった。鶴岡市の実家に昨年末から子ども2人と帰省していた主婦益子和(のどか)さん(28)=埼玉県=は、7日に搭乗予定だった便が欠航し、8日に振り替えた。「帰れるか不安だった。無事に乗ることができるようになった」と語った。

 8日夕の山形空港は、キャリーケースを運びながら土産を手にする観光客の姿が見られた。スキーを楽しもうと家族3人で本県を訪れ、帰途に就いた医師今井裕文さん(55)=東京都=は「事故発生の翌日から毎日、運航状況を確認していた。再開が帰りの日に間に合ってよかった」と話した。

 閉鎖の影響で、7日までに日航と全日空の国内線で計1200便以上が欠航、20万人超に影響が出た。事故は2日午後5時47分ごろに発生。札幌発の日航516便と海保機が衝突し、炎上した。羽田にある4本の滑走路は一時全て閉鎖し、2日夜にC滑走路を除く3本は運用を再開していた。

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