【早出し】ジャンプ台を白い世界に W杯女子蔵王大会向け雪搬入

W杯女子蔵王大会の通常開催に向け、会場に雪が運び込む作業が始まった=山形市・アリオンテック蔵王シャンツェ

 雪不足の恐れがあるノルディックスキーのジャンプワールドカップ(W杯)女子蔵王大会(19~21日)の通常開催に向け、山形市は8日、会場のアリオンテック蔵王シャンツェ(市蔵王ジャンプ台)に外部から雪を搬入する作業を始めた。12日までの5日間で計2400立方メートルを目安に運び込む予定。

 8日朝の時点で積雪量は約25センチ。ここ数日で若干増えたものの、例年は雪に埋もれるジャンプ台脇の転倒防止板やスロープカーのレールがむき出しの状態。市は県の許可を得て、冬季閉鎖中の山岳観光道路「蔵王エコーライン」(上山市)から雪を運ぶ。10トントラックの荷台から下ろした雪をジャンプ台の着地斜面に広げ、開催の目安となる「圧雪状態で積雪30センチ以上」となるよう整備する。

 初日は時折ふぶく中、委託業者がトラック計20台で雪を運び、圧雪車で固める作業を行った。市スポーツ課の早坂正伸課長は「W杯を楽しみにしている方がたくさんいる。運んだ雪でジャンプ台を整備し、無事に開催したい」と話した。

 W杯女子蔵王大会は18日に公式練習と予選を、19、21の両日にノーマルヒル個人戦を、20日に同スーパー団体戦を予定。個人戦は15カ国から55人が、団体戦は12カ国から24人が出場の見込み。

 雪不足でW杯開催が懸念された2020年もトラック300台分(計2400立方メートル)の雪を運び、対応した。

© 株式会社山形新聞社