地震でジンベエザメ死ぬ 七尾・のとじま水族館 水質悪化

死んだジンベエザメの「ハチベエ」=七尾市ののとじま臨海公園水族館

 能登半島地震で被災した七尾市ののとじま臨海公園水族館で9日、ジンベエザメの雄「ハチベエ」(体長4.6㍍)の死が確認された。地震の影響で水槽の水位が一時、半分以下になっていた。

 同水族館によると、地震で水槽のろ過設備が停止し、水漏れも発生。ジンベエザメの水槽は水位が半分以下になり、海水注入などで通常の高さ6.2㍍まで回復したが、水温が低くなりすぎて死に至った可能性があるという。

 水族館では地震発生後、ゴマフアザラシ3頭、カマイルカとコツメカワウソの各2頭をいしかわ動物園(能美市)と越前松島水族館(坂井市)に「避難」させた。残るジンベエザメの雌「ハク」についても、県外水族館への移送を含めて延命策を検討している。

 境谷仁館長は「あらゆる対策を考えて動物の命を守りたい」と話した。

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