〈1.1大震災〉ツエーゲン金沢「復興の光に」 豊田ら決意新たに初練習

地震犠牲者に黙とうをささげる選手=金沢市の安原スポーツ広場

 今季J3で戦うツエーゲン金沢が10日、安原スポーツ広場で新年最初の全体練習を行った。どしゃぶりの雨の中に駆けつけたサポーターは「全ての石川人と共に行こうぜ」の応援幕を用意。1年でのJ2昇格を目指す選手たちは、地震の犠牲者に黙とうを捧げた後、被災地に寄り添う覚悟を持って2024年のスタートを切った。

 経験したことのない揺れに「今も心の整理がついていない」。そう語ったのは小松市出身の元日本代表FW豊田陽平選手(38)だ。奥能登の甚大な被害に「サッカーをしていいか悩んだ」と言い、「僕らが復興の光になれれば」との思いを強くした。

 GK上田樹選手(22)は内灘町の実家が断水、金沢市出身のDF波本頼選手(20)は避難所で1日生活した。

 チームは2月下旬の開幕戦に向け、15日から宮崎県でキャンプに臨む。豊田選手は「キャリアの集大成を出したい思いがより深く強いものになった」とし、J3優勝を誓った。

  ●12日ネット出陣式

 ツエーゲンは12日午後7時からオンラインで出陣式を行う。伊藤彰監督と全選手が参加し、トークを繰り広げる。視聴チケットは1千円(税込み)で、ホームページに購入方法を掲載している。

  ●13日に募金活動

 13日には全選手がイオンモール白山1階で午後3時半から1時間、募金活動を実施する。義援金は能登半島地震の復興支援に役立てる。チャリティータオルの販売も行い、収益全額は北國新聞社の義援金窓口を通じて県に寄付する。

初練習する選手

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