〈1.1大震災〉県内住宅被害1873件 富山、射水分追加で倍増

 能登半島地震による富山県内の住宅被害が10日午前11時時点で1873件となり、前日の974件からほぼ倍増した。新田知事は10日の会見で、これまで報告が上がってこなかった富山市と射水市で被害が明らかになったためと説明し「今後も調査が進むごとに増加が見込まれる」と述べた。

 住宅被害は富山市で一部破損32件など計264件、射水市で一部破損395件など計560件が判明した。魚津、滑川、砺波、小矢部、南砺、上市、入善、朝日の各市町でも増加した。

  ●氷見の断水1780世帯に減

 断水は小矢部市の全戸で解消された。氷見市によると、水道の断水について復旧世帯が9日の9750世帯から1万670世帯に増加した。飲料用には使えないがトイレや風呂に活用できる水が通る「通水世帯」も660世帯から1550世帯となった。これにより、まったく水が出ない世帯は3590世帯から1780世帯に減少した。

 新田知事は、氷見市では地震による道路の損傷が激しく、地下の水道管も大きな被害を受けていることから復旧まで長期化する恐れがあるとした。

 避難所は高岡市で3カ所、氷見市で2カ所設けられており、計94人が身を寄せている。

  ●七尾から県内に67人

 石川県からの打診により、七尾市中島町鹿島台の特別養護老人ホーム「秀楽苑」の利用者67人が9、10日に、陸上自衛隊の車両で陸自富山駐屯地(砺波市)経由などで県内の病院に移送された。

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