JR九州社長 長崎マリオット開業は「西九州エリアの総仕上げ」 地元連携にも意欲 【インタビュー】

「長崎マリオットホテルの開業は西九州エリアの総仕上げ」と語る古宮社長=福岡市、JR九州本社

 JR九州の古宮洋二社長は長崎新聞などの新年インタビューに応じた。長崎県長崎市尾上町の長崎駅ビルに16日開業する長崎マリオットホテルを「西九州エリア(開発)の総仕上げ」と位置付け、投資効果の波及に向けた地元企業や商店街との連携に意欲を示した。

 長崎マリオットは、新築した駅ビルの7~13階部分に5タイプ14種類全207客室を備え、昨年12月から予約を受け付けている。同月上旬時点での予約状況は「日本人が9割。まだまだ外国人の比率が少ない」としながらも「開始当初はネット予約しか受け付けておらず、十分でなかった。今後完全な予約システムが整えば、もっと増えていく」と見込む。
 西九州新幹線(武雄温泉-長崎)開業を契機とした長崎市内での一連の開発は、これで「一段落する」と説明。「駅ビルだけで人を集めるのには限界がある。地元の企業や商店街など長崎のまち全体で協力し、経済活性化していくことが最終形となる」と語った。
 長崎駅近くの同市幸町に10月開業予定の長崎スタジアムシティがホテルや商業施設も備える点については「当然競合する場面もあるだろう」としつつ、「人口減少が進む長崎で、集客や雇用を生み出す場所があること自体は絶対プラスになる」と強調。「サッカー、バスケットの試合観戦に多くの人が集まり、鉄道にとってもプラス。今後(事業を主導するジャパネットグループと)一緒にやることはたくさん出てくるだろう」と連携に前向きな姿勢を見せた。
 九州新幹線長崎ルート未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式については、佐賀駅を通過するルートが最善との考えを改めて示した。

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