「まったく理解できない 10年先でもいいはあり得ない」静岡市長 川勝知事の「リニア開業2037年に間に合えばいい」論を痛烈批判

リニア中央新幹線の開業時期をめぐり、静岡県の川勝平太知事が2037年までに間に合えばいいとの認識を示していることについて、静岡市の難波喬司市長は「まったく理解できない」などと痛烈に批判しました。

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<静岡市 難波喬司市長>
「まったく理解できないですね。開業時期と行政手続きは別問題。速やかにやらないといけない。10年延ばしてもいいということはない。初めから行政手続きに対する判断を下すのに、10年先でもいいというのは、行政の責任ある者としてはあり得ない」

1月12日の定例記者会見で、難波市長はこのように述べ、川勝知事がリニアの開業時期を2037年に間に合えばいいとの考えを示したことについて「責任者としてあり得ない」と批判しました。

<静岡市 難波喬司市長>
「現状は田代ダムに達した。今後は社会的な合意形成を目指して、最終調整を行う段階ですので、9合目以上に達しているだろう」

その上で難波市長は、大井川の水問題をめぐり、JR東海が示した田代ダム案を流域の自治体などが了解し、ダムを管理する東京電力側と基本合意書が締結されたことを受け「9合目以上に到達」したとの認識を示しました。生態系への影響や発生土置き場についても、8合目から9合目相当だという見解です。

難波市長は今後も環境の保全などについてJR東海と意見交換し、議論を着実に前進させるとしています。

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