福井県内の路線バスで交通系ICカード2月24日から導入 京福バスと福井鉄道、ICOCAなど10種類

2月24日から福井県内の路線バスで運用開始される交通系ICカード

 京福バス(本社福井県福井市)と福井鉄道(同越前市)は1月11日、北陸新幹線県内開業を前に、2月24日から県内の路線バスで交通系ICカードを導入すると発表した。首都圏などで普及している交通系ICカードの導入によって、県外からの観光客らの利便性向上や、スムーズな乗降による運行の効率化につなげる。

 福井県と国が、京福122台、福鉄27台のバス車両に搭載するカード読み取り機の購入や取り付け、システム開発費を支援し、2022年度から準備を進めてきた。

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 ICOCA(イコカ)やSuica(スイカ)など10種類のカードによるキャッシュレス決済に対応する。乗客は、バスの乗降時にICカードを読み取り機にかざし、乗車区間に応じた料金を支払う。現金による支払いも引き続き可能。

 県内の市町をまたぐ広域路線バス系統26路線のうち、嶺南の2路線を除く24路線で交通系ICカードが導入されることになる。導入率は92.3%。杉本達治知事は11日の記者会見で「観光バスもあるが、路線バスを活用して東尋坊や永平寺などに足を運んでもらいたい」と期待を込めた。

 交通系ICカードは他の交通機関や商業施設などでも利用できることから、京福、福鉄の両社は「路線バスの新規利用の拡大にもつなげたい」としている。

 地域公共交通のキャッシュレス化に関しては、えちぜん鉄道、福井鉄道福武線でも交通系ICカードの導入準備を進めている。杉本知事は24年度中のできるだけ早い時期の運用開始を目指したいとした。

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