サントスがカリーレ氏を監督登録 V長崎「適切な措置」を検討

 サッカーブラジルリーグ2部のサントスは日本時間の13日未明、公式SNSでJ2のV・ファーレン長崎と監督契約を結んでいるファビオ・カリーレ氏(50)をブラジルサッカー連盟に監督として登録したと発表した。これを受けてV長崎は同日、「しかるべき措置を検討する」とコメントを出した。
 V長崎によると、カリーレ氏はV長崎との今季の契約を更新した後、昨年12月に母国ブラジルへ帰国した。その後、サントス側との接触を認めた上で残留する意向を示していたが、同月20日に一転、サントス入りを望む意思を示してきた。V長崎へ契約手続きに関する連絡がないまま、サントスが一方的に監督就任を発表、記者会見も行われていた。
 V長崎は13日未明のサントスの発表を受けて契約問題の現状を公表。そのリリースによると、前日の12日にサントスと会談を行い、冒頭に相手側から謝罪があったという。カリーレ氏とコーチ3人の契約破棄による違約金について経済的に苦しいという理由で減額の要請を受けたが、V長崎側には全く非がないとして拒否。違約金の全額支払いを求めた。
 会談で最終的にサントスがV長崎の回答を持ち帰り、再度検討して書面で返答するとしていたが、13日未明にカリーレ氏の監督登録を発表。「V長崎との契約は未締結だった」など事実と反する内容や、会談とは全く違う主張が含まれていたという。V長崎は「断じて受け入れられるものではない」と強く非難。問題が解決していない中で一方的なリリースがされたことに対して「極めて遺憾。クラブとしてしかるべき措置を検討していく」としている。

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