「衝撃のゲームセンター」があるとの情報があるとウワサを聞いてやってきたのは3000人ほどが暮らす新城市・長篠地区。名古屋から電車を乗り継ぎ、約1時間半で到着する長篠城駅の近くに、ウワサのゲームセンターがあります。さっそく中をのぞいてみることに!
インパクトが強すぎる入り口
施設内を入る前に見えるのが「鉄砲足軽体験所」。「射的」と書かれた大きなのぼりに、謎の顔はめパネル。入る前からインパクトが強めです。日本に1軒しかない「火縄銃」で射的を楽しむことができる、れっきとしたゲームセンターです。
火縄銃を体験してみると、操作が本格的! まずは「火ばさみ」を立て、火縄がわりにライトが点灯。そして的をしっかりと狙って引き金を引いて発射すると、見事命中すれば的がパタリと倒れます。
「鉄砲足軽体験所」では通常の的以外にも上級者向けの動く的も設置。なかなかの難易度ですが、毎日練習しているというオーナーが狙いを定めればバタバタと的が倒れていきます。
スナックの場所を改装してオープン
オーナーの林孝好さんは、元々スナックだった場所を改装して「鉄砲足軽体験所」をオープンさせました。レントゲン技師として働いていた頃から機械工作が好きだったそうです。自ら火縄銃や的を改良し、誰でも楽しく火縄銃体験ができる“ゲームセンター”を開きました。
「鉄砲足軽体験所」で使われている火縄銃は、形こそ火縄銃の形をしていますが中身は改造した光線銃。引き金を引いた瞬間だけ的がレーザーを感知し、命中していればマグネットでついている的がパタリと倒れる仕組みとなっています。
子どもにも安全なハイテク火縄銃
レーザー火縄銃には引き金を引くと光線と同時に、圧縮空気を発射する仕組みになっています。射撃の反動も大きな魅力の1つ。実弾はもちろんBB弾なども発射しないハイテク火縄銃なら、子どもでも安全に火縄銃の射的を楽しめます。
長篠といえば、戦国時代に織田・徳川連合軍と武田軍が激しくぶつかり合った「長篠の戦い」の合戦地。この戦いでは織田・徳川連合軍が火縄銃を用いた新戦法で勝利を収めたといわれ、「三段打ち」などの逸話も残されています。
今でも長篠・設楽原では鉄砲隊を中心に火縄銃の文化が受け継がれていて、新城市民の家には火縄銃が置いてあることも多々あるそうです。
歴史好きにも銃好きにもおすすめ!
定年の退職金をつぎ込んで1年前にオープンした「鉄砲足軽体験所」。よりリアルさを追求する林さんは、火縄銃日本チャンピオンが撃つ本物の火縄銃の様子を参考に、お店の火縄銃をさらに改良を続けていくそうです。
まだオープン1年ですが、その存在が知られていけば、歴史好きにも銃好きにも楽しめるスポットとして多くの観光客でにぎわっていくことでしょう。