天台宗の修験道場として知られる栃木県日光市萩垣面(はんがきめん)の日光山興雲律院(こううんりついん)で14日、1年の無事を祈る恒例の「年越大祭(としこしたいさい)」が開かれた。
この日は雪化粧した境内に結界が設けられ、秘法の護摩たき「採灯大護摩供(さいとうだいごまく)」が執り行われた。
厳かな雰囲気の中、山伏たちが結界内に入場し刀やおのなどではらい清めた後、護摩壇に点火。白煙とともに勢いよく炎が上がり、参拝者たちは祈りをささげた。このほか、本堂では豆まきが行われ集まった人たちに福が分け与えられた。
中川光熹(なかがわこうき)住職(86)は「世界の紛争や能登半島地震で亡くなられた方の追悼とともに、復興などを願った。平和のありがたみを感じながら、平穏な1年を過ごせるようにと祈った」と話した。