さが未来発見塾in鳥栖市 稼げる農業展開術学ぶ 鳥栖の高校生、大規模経営者招き講和

鳥栖市内で農業の大規模経営を行う基里OKファームの上種正博さんから話を聞く生徒=鳥栖市役所

 鳥栖市内の高校生13人が、自分たちが望むまちの将来像を提言する「さが未来発見塾in鳥栖市」が9日、同市で開かれた。市内で農業の大規模経営を行い、佐賀農業賞「先進的農業経営者の部」の最優秀賞に選ばれた基里OKファーム社長の上種正博さん(49)を講師に招き、高速道など鳥栖の物流メリットを生かした事業展開や今後の目標などについて生徒が聞いた。

 上種さんはJA職員を経て担い手不足に悩む地元のために同ファームを設立。「鳥栖の物流メリットを生かさない手はない。足りないものは九州から集める」と話し、福岡のキャベツ、鹿児島のサツマイモなど九州全域を視野に仕入れや販売を進め、設立10年で売上1億円を達成した。

 耕作者の減少による田畑の荒廃、ため池の機能低下が近年の大雨被害の一因ではないかと推測し、「稼げる、面白い農業を展開して若い人たちに後継者になってほしい」と話した。

 「さが未来発見塾in鳥栖市」の第2回として開き、鳥栖工業高2年の松﨑由起さん、佐藤冬真さんは「農業は人の力でやっている部分も多いと聞き、機械や人工知能を生かして発展できる余地も大きいと感じた」と話した。第3回は市内企業の見学を予定し、得た知見を提言に生かしていく。(樋渡光憲)

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