冬に満開、笹野花 米沢・火伏せの縁起物作り、最盛期迎える

笹野観音の十七堂祭に向けて、最盛期を迎えている笹野花作り=米沢市・笹野民芸館

 米沢市笹野地区の笹野観音で毎年1月17日に開かれる「十七堂祭」を前に、火伏せの縁起物「笹野花」作りが最盛期を迎えている。

 笹野花は、笹野一刀彫の原点とされ、生花のない冬季に仏壇などに供えられてきた。コシアブラの木を小刀で薄く削り、らせん状に巻き上がった木肌を花びらに見立て、ピンクや黄色などで着色し直径約10センチの花を作る。この花4個とつぼみ1個を、ツゲの枝に取り付け、完成させる。

 職人を務める小山泰弘さん(41)は同地区の笹野民芸館で作業を急ぎながら、「冬の風物詩として手に取ってほしい」と笑顔で話した。十七堂祭の当日のみ、数量限定で販売する。

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