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長崎市の「端島炭坑」閉山50年記念セレモニーに合わせ、同市松が枝町の軍艦島デジタルミュージアムで、2月末にオープンする「立体シアター」が披露され、元島民らが新技術で島を“訪問”した。
シアターは、高画質4Kのパネル約2千枚で作った天井、床、壁3面のスペースに端島などの映像が流れ、実際にその場にいるような体験ができる新たなコンテンツ。昨年春に企画し、ドローンで撮影した画像を基に立体的な映像をつくった。
15日、空撮した端島の映像に音声解説を付けた試作版を上映。オープン後、現在と操業時の様子を感じられる約8分の映像2本を体験できる。久遠裕子プロデューサーは「島は立ち入り禁止の場所が多く、上陸できない日もある。ここで現代と当時を対比し、現地に行ったような体験をしてほしい」と期待する。
5歳から中学卒業まで端島で過ごし、産業遺産情報センター(東京)でガイドを務めている溝辺武磨さん(80)=東京都狛江市=は「島ではみんな助け合って生きていた。(シアターは)普段見えない部分も見えて素晴らしい。端島がどう日本の役に立ったかを若者にも知ってほしい」と話した。