対戦アワパーティシューター「FOAMSTARS」が2月に発売&PSフリープレイで登場!新マップやルールを先行体験

スクウェア・エニックスが2024年2月6日に発売するPS5/PS4向けアワパーティシューター「FOAMSTARS」。ここでは発売に先駆けて体験してきた新マップ&ルールを中心としたプレイレポートをお届けする。

本作は不思議な「アワ」を撃ち合い、4人1組同士で戦うチーム対戦型のオンラインシューティングゲームだ。さまざまなルールやマップでアワを撃ちあい、相手を「チル(倒す)」していくのが目的となる。アワは敵を攻撃するためだけでなく、床にまき散らすことでスピーディな移動の足がかりにできたり、アワを撃ち続ければ壁のように盛り上げたりできるのが本作の大きな特徴だ。基本的なプレイフィールは前回のレポートを参照してほしい。

また、本作は発売と同時に「PlayStation Plus」加入者向けコンテンツ「フリープレイ」の対象となる。3月4日までは追加料金なくダウンロードでき、フリープレイ配信終了後は3,960円(税込)で販売予定となる。本作のオンラインマルチプレイには「PlayStation Plus」への加入が必須なので、フリープレイの期間中に加入しておくのがもっともおトクだ。

■初心者&熟練者も楽しめる絶妙なバランス

まずは新要素の前に、前回と今回のプレイレポートの間に開催されていたベータ版「FOAMSTARS OPEN BETA PARTY(2023年9月30日~10月2日実施)」を踏まえた本作の所感について改めて紹介していく。すでに本作を十分に体験済みで、新要素についてのみ知りたいプレイヤーは次項まで読み飛ばしてほしい。

本作は4人チームと4人チーム、計8人で戦うチーム対戦型のオンラインシューティングゲームだ。こうしたチーム戦にありがちなストレスや悩みとして、とくに初心者は「自分のせいでチームに迷惑をかけてしまう」が挙げられるだろう。本作は、こうした対戦型ゲームにありがちな初心者の心理的なハードルを極力下げたうえで、熟練者の「自分がいくら頑張っても勝てない」といったジレンマにもある程度応えている絶妙なバランスで成り立っている部分が多い。

例えば本作内のスタンダードなルール「SMASH THE STAR」は相手チームのメンバーいずれかを7回倒したうえで、チーム内でもっとも活躍しているプレイヤーから選ばれる「スタープレイヤー」を倒せば勝利となる。このルールの特徴は、スタープレイヤー以外はどれだけ倒されても最終的な勝敗に直接関係がないという点だ。もちろん倒れないに越したことはないが、倒されたことそのものは必ずしもチームの負けに直結しない。初心者だろうが不慣れであろうが何度倒されても諦めず、最後まで食らいつくガッツを抱くことのほうがよほど重要だろう。

そして、あくまで筆者が実際にベータ版をプレイした範囲での話となってしまうが、相手チームのスタープレイヤーを引きずり出せないほど一方的な大敗を喫するケースは10時間前後プレイしても数回程度しかなかった。チーム内でも上手なプレイヤーが選出される点や、スタープレイヤーはほかのプレイヤーよりも強化される点がちょうどいいバランスになり、いくらか戦力差を感じても両チームからスタープレイヤーが登場するまでもつれ込む。結果だけ見れば負けは負けでも、ここまでくれば互角まで持ち込めたような、一矢報いたような気分になれる……ような気がしたのは筆者だけではないと思う。

このほか、相手を攻撃するだけではなく「フォームドアップ(体力を削られてアワだるまになった倒される寸前の状態)」から味方を助ける、フィールドにできるだけ多くアワをまく、といったサポート行為もチームへの貢献にカウントされる。対戦ゲームである以上、よほど運に恵まれない限り初心者でも簡単に勝てる環境ではないが、勝敗とは別に「チームに貢献できた」という成功体験に近いような感覚もしっかり味わうことができる。「思うように前線に出れなくても、自分なりにチームへ貢献できている」といった積み重ねが「もう1戦やってみようか」と思える、ポジティブなサイクルへ一役買っているように感じられた。戦力が拮抗した場合は延長戦に突入するものの、それでも数分程度で1ゲームが終了するテンポの良さもあって、つい連戦してしまう。

また、ゲームそのものの面白さとはやや異なるが、本作の操作キャラクター「フォームスター」にはサポート役や盾役といった役割は存在せず、全員がアタッカーとして攻撃を行う。ルールやマップにより「とくにこのキャラクターがうまく立ち回れる」といった場面こそあるが、基本的にどこでどのキャラクターを使っても問題なく活躍できる。筆者の主観となってしまうが、ベータ版で触れた8キャラクターはさまざまな個性はあるものの「操作は難しいが、ハマると強い」といったような、いわゆるピーキーな方向性でバランスを取っているようには感じられなかった。直感で特定のキャラクターを気に入ったけど、操作性で諦めるしかなかった……という悲しい事態は避けられると思うし、後述するがソロでじっくり練習できるコンテンツも用意されているので安心してほしい。

腕に覚えのある熟練者に向けては、チーム戦ではあるが個人の技量が戦況をひっくり返すことも十分可能である点をオススメしたい。筆者は決して前線で活躍できていたタイプではないが、なし崩し的にスタープレイヤーになったケースが何度かある。その際に味方の復帰地点でアワをダムのようになるまで積み上げて徹底的に引きこもり、味方が何度倒されようが自分だけは絶対に倒れないよう動くことでギリギリながら勝利できた場面もあった。

これはかなり後ろ向きな例だが味方や相手チームがどうであれ、自分がキーマンのスタープレイヤーになりさえすれば、あの手この手で勝ち筋を作り出せるのが「FOAMSTARS」のユニークな要素のひとつ。すべてのルールに適用されるわけではないが、上手いプレイヤーの立ち回りがチーム全体を引っ張り上げ、勝利へ導くこともできるというわけだ。対戦型ゲームの上級者こそぜひ本作を遊び、スタープレイヤーとなって「自分のおかげでこのチームが勝利できたんだぞ!」と心ゆくまで愉悦に浸ってほしい。

■手ごたえの変わる新マップ&ラバーダックの奪い合い!

前置きが長くなったが、続いて新マップを紹介していこう。「SMASH THE STAR」でプレイしたのは、これまでよりも高低差の大きいマップだ。とくに遠距離タイプのキャラクターほど素早く高所へ陣取り、狙い撃ちできれば有利に働くだろう。

ただし、これまでのマップのように坂道があって移動しているうちに高所にたどり着く……といった構造とは一味違う。上にジャンプ移動できるポイントを探す、段差から登る、多少時間はかかるが状況によりアワを盛って登るほか、フォームドアップから復帰できた際のジャンプから着地するなど何らかの手段が必要になる。一方、低所で戦う際はオブジェクトを遮蔽物として効果的に利用したいところ。位置取りが重要となる戦略的な戦いが楽しめそうだ。

内野と外野に2人ずつ分かれる「HAPPY BATH SURVIVAL」での新マップは、上空中央に外野が配置される。これまでのマップは、内野はややコンパクトなマップ内でのバトルだったため開始直後から激しい乱戦になりやすく、外野はマップの外周を大きく迂回しなくてはならないため内野にうまくついていけずフォローが間に合わなかった場面も多かったように思う。

この新マップは外野から内野の様子がよく見えるのでどこにいてもフォローしやすく、内野も敵と距離を取れるため、よりじっくり戦えたような印象だ。個人的に「HAPPY BATH SURVIVAL」はこのマップで戦い続けたいと思ってしまったほど、非常にやりやすかった。ただ、うっかりすると“池ポチャ”にも陥りやすいので、そこは注意したいところ。

新ルール「RUBBER DUCK PARTY」は、ステージ中央のラバーダックを相手の陣地まで移動させれば勝ちというもの。ラバーダックの頭上にプレイヤーが乗ると占有状態となって相手の陣地へ前進し、うまくダメージを受けずボタンを長押しできるとラバーダックが一気に加速してくれる。ラバーダックがそのまま地面をスライドするように前進するマップもあれば、大きく上下に移動しながら前進するマップもある。高所にいる場合は、周囲のオブジェクトなどを使ってうまく飛び乗るしかない。

ポイントはもちろん、いかにラバーダックを素早く占拠するか。そのためラバーダック周囲での乱闘になりやすいので、例えばザ・マスターやグレート・ジェッターのように一定範囲内をまとめて攻撃できるようなスキル持ちであれば敵を一網打尽にできる。また、ラバーダックの頭上では占有権を奪うにしろ守るにしろ至近距離でのバトルになりやすいので、ここはΔGITOのような接近戦に強いキャラクターで立ち回るのがよさそうだ。ほかのルールと比べてよりチームプレーが試される手ごたえだったので、チーム内のバランスを考えながらキャラクターを選べれば、なおいいだろう。

■1人でも、最大4人でも遊べる「ミッションモード」

あまり対人バトルに慣れていないプレイヤーや、じっくりキャラクターを操作したいプレイヤーにうってつけなのが「ミッションモード」だ。迫りくる「シャボンモンスター」が「エナジーコア」に到達しないよう守るのが目的で、1人用の「FOAMSTAR MISSION」は6キャラクターの使い方を学べるチュートリアルの延長のようなコンテンツとなっている。進行はキャラクターの個性が垣間見えるイベント形式となっていて、今回プレイしたソアでは、アイドルとして活躍する彼女がどのような想いを抱きながら仕事やファンと向き合っているのかが伺えた。操作感の確認はもちろん、キャラクターの背景も知りたいプレイヤーはひととおり遊んでみてほしい。

「SQUAD MISSION」は、襲い来るシャボンモンスターを最大4人で倒していくウェーブ形式のバトルだ。ステージ前方から出現し、ステージ最後方にあるエナジーコアに到達する前にシャボンモンスターを倒すのは1人用ミッションと同様だが、こちらはウェーブをクリアするごとにプレイヤーの助けとなる自動スキルや強化スキルといった「サポートスキル」を選択できる。

今回の体験では最初こそ軽快に倒せていたが、徐々にシールド搭載型や加速型、砲撃型などさまざまなタイプのシャボンモンスターが登場。自分やほかのプレイヤーが倒れはじめ、サポートに回っていると今度はエナジーコアへどんどん突撃されてしまい……あえなく負けてしまった。全10ウェーブのうち4~5程度でも歯ごたえがあったので、腕に覚えのあるプレイヤーも楽しめそうだ。

このほか、バトルに参加してプレイヤーレベルを上げるなどの条件を達成すると報酬が得られる「チャレンジ」や、一定の期間を対象とした「シーズンパス」も存在する。シーズンパスには通常とプレミアムパス(有償)があり、通常であれば時間がかかる報酬も、有償であればすぐ入手できるといったメリットがある。スキンやエモートをはじめメルティやザ・マスターといったキャラクターも報酬に含まれているので、コツコツ遊んで獲得していこう。

■バトルルール「RUBBER DUCK PARTY」や新マップを映像で紹介!

(C) SQUARE ENIX


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