長崎マリオットホテル開業 富裕層取り込み期待

長崎ハタを飾ったテープをカットして開業を祝う関係者ら=長崎マリオットホテル

 長崎マリオットホテルが16日、長崎県長崎市尾上町に開業した。これにより西九州新幹線開業を契機としたJR長崎駅周辺再開発は「一段落」(古宮洋二JR九州社長)。一方、同市内では近年、外資系ホテルが相次いで進出しており、本県観光産業の高付加価値化や富裕層の取り込みに期待がかかる。
 現地であった開業式典には関係者ら約40人が出席。長崎ハタを飾ったテープをカットし祝った。古宮氏は「経済効果を生み出すのが大切。市、県全体の成長に貢献していきたい」とあいさつ。大石賢吾知事は「本県のランドマークとなり、長崎が世界から選ばれる場所になることを期待したい」と述べた。
 式典後、サイ・ウエスト総支配人は、地産地消へのこだわりに触れ「インターナショナルのホテルだが、長崎らしい体験を提供していくのが目標」と話した。同ホテルによると、初日は予約の約8割が会員。今後は地元市民を含め幅広い客層に対応していく。
 マリオットは、世界最大ホテルチェーンの米マリオット・インターナショナルが手がける高級ブランドで九州初上陸、国内9軒目。長崎ではJR九州ホテルマネジメント(福岡市)が運営し、新築した長崎駅ビル7~13階に207客室を備える。
 長崎市内では2021年に「ヒルトン長崎」が開業。今年冬には、森トラスト(東京)が南山手町の洋館を改装し、英インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)のブランド「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」をオープンさせる。

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