長崎・大村 「龍神島」がパワースポットとして参拝者増 辰年限定御朱印も話題に

市民の憩いの場になっている龍神島=大村市玖島1丁目

 大村湾にぽっかりと浮かぶ「龍神島(竜神島)」=大村市玖島1丁目=。今年の干支(えと)「辰(たつ)」に縁のあるパワースポットとしてじわじわ注目を集めている。島内には江戸時代に創建された「龍神社」があり、神社を管理する奉賛会によると今年に入り参拝者が増加。辰年限定の御朱印も準備しているという。
 玖島城跡から西へ約500メートル。海岸沿いを歩くと、橋が架かった小さな島が見えてくる。波静かな海に囲まれた島はこんもりとした森に覆われ、鳥たちがゆっくりと羽を休めていた。

龍神島から波静かな大村湾を望む=大村市玖島1丁目

 龍神社は1708年、大村藩5代藩主の大村純尹(すみまさ)が創建したとされる。祭神に「八大龍王」が祭られ、生業繁栄や海上安全の守護神として領民の信仰を集めたという。
 神社は明治に入り、一度は別の場所に合祀(ごうし)された。1952年、大村競艇場が島の近隣に開業すると、当時の大村市長が事業の安全などを祈願しようと分霊を願い出て、現在地に戻った。79年には寄付を集めて社殿を復元。市民の憩いの場として親しまれてきた。
 神社を管理する龍神社奉賛会の陰平陽子さんによると、今年はインターネットや交流サイト(SNS)で情報を得て訪れる参拝者が増え、関東や関西など遠方から来る人もいるという。陰平さんは「鳥の声、波の音、風の音が聞こえる癒やしの場所。皆さんが良い場所に来たと少しでも思ってもらえるようにしている」と話した。

辰年限定デザインの御朱印

 金箔(きんぱく)をあしらった龍神のシルエットが輝く今年限定の御朱印(1200円)は数量限定。玖島1丁目の「甘味処 日和」で渡している。毎週金曜と毎月1、8、15日が定休。営業時間は午前11時~午後6時。

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