県医師会は16日夜、宇都宮市のホテルで「感染症対策を踏まえた避難所対応力強化研修会」を開いた。日本医師会災害医療チーム(JMAT)として能登半島地震の被災地で活動した県医師会副会長の長島徹(ながしまとおる)さん(62)が、避難所の状況などを報告した。
研修会は2021年度から実施している。この日は同市医師会役員や同市保健所の担当者ら約15人が参加した。
長島さんは日本医師会の協力要請を受け、JMATに参加。7〜12日、石川県穴水町の避難所を巡って被災者を診療したほか、避難所で感染症対策の公衆衛生支援を行った。
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断水で使用できるトイレがほぼない避難所や、通信機器が使えず支援情報が届かない避難所があったという。長島さんはその状況を報告し「ライフラインが止まったことを前提に有事の対応を考え、事前にシミュレーションしてほしい」と強調した。
研修会では、避難所での感染症対策をまとめたマニュアルの確認や、参加者同士の意見交換も行われた。