「雪の下野菜」生で食べても甘い! 新庄で掘り出し作業

雪の中から掘り出したばかりのリンゴを頬張る参加者ら=新庄市エコロジーガーデン

 新庄市エコロジーガーデンにある産直まゆの郷(さと)で16日、雪の中に埋めた野菜「雪の下野菜」の掘り出し作業が行われた。天然の冷蔵庫で冷やされ、おいしく仕上がった野菜や果物は、早速店頭に並んだ。

 産直を運営するしんじょう産地直売所運営協議会(坂本孝一郎会長)の会員など約15人が作業した。掘り起こしたのは市内で採れた白菜や大根、リンゴなど約400キロ。昨年12月下旬に店舗そばで野菜などを入れたコンテナ35個を雪に埋めた。今年は雪不足で、施設周辺から雪を集めて対応したという。参加者はスコップを使って雪をかき分けた。掘り出したリンゴや大根の一部はそのまま食べ「えぐみがなくて甘い」と歓声を上げていた。

 伝統的な野菜の雪中保存を受け継ごうと、同協議会が2013年から実施。3週間ほど雪の中に寝かせることで、野菜が寒さから身を守ろうと糖分をため込むという。

 坂本会長は「伝統的な方法で甘く仕上がった。たくさんの人に食べてほしい」と話した。今年は計7~8トンほどの収穫を見込んでおり、3月下旬まで販売する予定。

© 株式会社山形新聞社