【早出し】「日本一丸、元気と勇気届けたい」 19日に山形で開幕、ジャンプ女子W杯会見

記念撮影に臨む(右から)高梨沙羅(クラレ)、伊藤有希(土屋ホーム)、ニカ・プレブツ(スロベニア)の各選手と関係者=山形市・山形グランドホテル

 山形市のアリオンテック蔵王シャンツェ(市蔵王ジャンプ台)で19日に開幕するノルディックスキーのジャンプワールドカップ(W杯)女子蔵王大会を前に、出場選手の代表者らによる記者会見が17日、同市の山形グランドホテルで開かれた。本県とゆかりのある高梨沙羅選手(クラレ)は能登半島地震などに触れ「日本一丸で元気や勇気を与えるパフォーマンスを出したい」と抱負を語った。

 高梨選手のほか、W杯ランキングトップのニカ・プレブツ(スロベニア)、同2位の伊藤有希(土屋ホーム)の両選手、大会実行委員会長の佐藤孝弘市長らが出席した。

 高梨選手は祖父母が本県出身で、同会場で昨夏開かれたサマースキージャンプで2位。山形の印象を「いつ来てもおもなてしの心を感じる」と笑みを見せた。13日に札幌市で行われた個人第9戦は4位と調子を上げており「W杯で初めて表彰台に上がったのも蔵王。明るいニュースを届けたい」と意気込んだ。14日の同第10戦で優勝した伊藤選手は「日本チームとして多くの選手にポイントを獲得してもらいたい」、プレブツ選手は「フィジカル面で強くなった姿を見てほしい」とそれぞれ話した。

 今大会は雪不足のため、大会運営を支援する陸上自衛隊第20普通科連隊が8~11日、山岳観光道路「蔵王エコーライン」(上山市)から会場に雪を搬入した。18日に公式練習と予選を行い、19、21の両日にノーマルヒル個人戦、20日に同スーパー団体戦を実施する。個人戦は14カ国から50人がエントリーしている。

 全日本スキー連盟の河野孝典常務理事・競技本部長は「全日程を消化した場合、(蔵王がノルウェー・リレハンメルと並び)最も多くの女子W杯開催地となる」とし、日本勢強化に重要な大会として期待を寄せた。

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