ダイエット9割超失敗 製薬会社、県民200人調査 「肥満」問題視も...受診は2割未満

 肥満や肥満症の疑いで自分の体形に健康面の問題を感じている人が多い一方、実際に病院を受診した人は2割に満たない-。そんな県民の実態が浮かぶ調査結果を製薬会社「ノボノルディスクファーマ」(東京都)が17日までに発表した。

 同社によると、体格指数(BMI)が25以上の肥満や肥満による病気で治療が必要な肥満症の疑いがある人の75.5%が、健康面から体形を問題と感じていた。一方で、病院に行ったり医師に相談したりした人は14%で、受診や相談していない人が86%に上った。

 受診や相談しない理由は「肥満は自己責任だと思うから」が33.1%で最多。「医療機関に行くとお金がかかる」が29.1%、「相談するほどの肥満だと思っていない」が19.2%だった。

 また88.5%に減量やダイエットの経験があり、このうち9割超に失敗やリバウンドの経験があることも分かった。

 同社担当者は「肥満に至るまでには遺伝、社会、環境などさまざまな要因が関係している。肥満が自己責任という考え方は、『肥満の人は自己管理能力が低い』という偏見につながる」と指摘する。「偏見を解消し、必要な人が適切な治療を受けられるよう、正しい理解を広めていくことが重要だ」と強調した。

 同社は昨年9月、47都道府県それぞれでBMI25以上の男女(20~75歳)各100人をランダムに抽出し、インターネットで調査。本県民も男女計200人が回答した。

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