縁起物求めにぎわい 足利・徳正寺で恒例の「まゆ玉市」 商売繁盛など願う

まゆ玉を買い求める参拝客

 【足利】新春恒例の「まゆ玉市」が13日、本城3丁目の徳正寺で開かれ、縁起物の色鮮やかな繭玉飾りを求める客らでにぎわった。

 寺によると、まゆ玉市は虚空蔵堂を修復した約280年前に始まったとされる。一年で最初の虚空蔵菩薩の縁日である1月13日に毎年開いている。かつては養蚕農家が織物に欠かせない蚕の成長を願う行事だったが、近年は商売繁盛や家内安全を願う祭りとなった。

 今年は土曜日と重なったこともあり、参道や境内に多くの人が訪れた。家族連れらは黄色の繭玉と縁起物が付いた飾りを手に取って品定めをしたり、食べ物を売る露店での買い物を楽しんだりしていた。

 まゆ玉を購入した本城2丁目、施設職員前原一彦(まえはらかずひこ)さん(66)は「虚空蔵菩薩が娘の守り本尊なので、毎年訪れています。健康な毎日を過ごせればと願っています」と話した。

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