タイトーステーションの店員が接客技術を競う「第17回接客スタァ誕生!!コンテスト」をレポート――普段通うゲームセンターの裏側が垣間見えた

この大会は各店舗からの推薦となる1次予選、その中からエリアマネージャーやブランドトレーナー、お客さんによって選出される2次予選を潜り抜けた21店舗21名がお客さんたちへの対応を競い合うというもの。

本来はグループ関係者の間で行われる試みだが、Gamerではその後半戦にお邪魔した。本稿ではその模様をレポートする。

■日頃通うゲームセンターを思わずにはいられない貴重な時間に

ステージ上には両替機やビデオゲーム、クレーンゲームの筐体が実際のゲームセンターさながらに設置されており、各店舗から選ばれた競技者はここで普段のお仕事のように接客を披露していくことになった。

また、競技前には所属店舗や所属エリアの仲間たちによる応援時間があり、横断幕を用意しているところや一発芸を披露するチームなど、店によって個性的な応援が見られたこともポイント。

競技に入ると、競技者は設置されている筐体やレバーを掃除しつつ、お客さん役の大会スタッフたちに対応していくことになった。筆者はゲームセンターに足を運ぶ機会がまだまだ多いほうではあるのだが、こういった姿を見ると普段通っているお店のスタッフたちを思い出さずにはいられなかった。

競技中の課題については、小さいタイプのクレーンゲームでほしい景品がフィールドになく困っている方や、筐体の下に100円玉を落としてしまった方、両替機の使い方がわからない方やゲーム中に眠りこけてしまった方など、ゲームセンターに通っているとよく見るお客さんへの対応がズラリ。

他にはクレーンゲームで中々景品を取れずに困っているお客さんへの対応があったのだが、しっかり景品獲得のコツをアドバイスをして頼まれても代わりにプレイしないよう丁重にお断りしたりと、どの方も非常に丁寧な対応だったのは印象に残る。

はたから見るとどなたもソツなくこなしている印象だったが、クレーンゲームで景品を獲得できた方を見かけたところで「おめでとうございます!」とにこやかに声をかける方や、お客さんのために景品袋を用意する方も。そういったお客さんとのコミュニケーションを大事にしている方が見られたことも好印象だった。

“日本語を話せない海外からのお客さんにトイレの場所を案内する”という難題もあったのだが、英語が話せずとも身振り手振りや日本語で懸命に雰囲気だけでも伝えようとする方もおり、ただこの様子を見させてもらっているだけの筆者も、ついつい応援したくなってしまう場面があった。

競技終了時には競技者本人が感想を語る時間や、審査員を務めるタイトーの役員の方による講評の時間が設けられた。どの方もレベルの高い接客対応だったため、終始和やかな雰囲気で進んでいた点は特筆すべき点だろう。

■最優秀は「タイトーステーション BIGBOX高田馬場店」に

全21名の競技が終了したところで表彰式に。今回の最優秀賞は「タイトーステーション BIGBOX高田馬場店」の細川美夕紀さん、優秀賞第2位は「タイトーステーション 千歳店」の佐々木麻美さん、優秀賞第3位は「タイトーステーション フェドラ大須店」の佐藤美紗希さんに決定。最優秀賞を獲得した細川さんは受賞者コメントで会場に集まった方々に感謝を伝えると、「すごく嬉しいです」と喜びを露わにしていた。

最後に、タイトーの代表取締役社長を務める岩木克彦氏から総評があった。岩木氏は「お疲れ様です」と参加者たちを労ったほか、競技者の方たちの接客を見て甲乙つけがたいものがあったと称賛の言葉を述べた。

また、2024年に入ってから11年ぶりにタイトーとして海外に店舗を作ったことも明かした。そんな海外店舗は現地で非常に好評を得ているようで、入場制限をかけなければならないほどの人気があったのだとか。

そのほか、仕事で通う自分たちよりもタイトーステーションを訪れる頻度の高いお客さんがおり、そんな方たちから「安心感がある」「従業員が優しい」「安全で信用できる」といった評価があることも話した。

この「接客スタァ誕生!!コンテスト」は来年以降も続けていきたいとのことなので、全国各地のタイトーステーションがまた切磋琢磨して、より高い次元のサービスを提供してくれることが期待できるはずだ。この機会にぜひ、近隣の「タイトーステーション」へ足を運んでみてはいかがだろうか。

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