全国学校給食甲子園 長崎大付属小が優秀賞 伝統野菜ふんだん 食材は「まるごと長崎県」

優秀賞に輝いた長崎大付属小の給食(牛乳を除く)

 地場産物を使ったおいしい学校給食日本一を競う「第18回全国学校給食甲子園」(認定NPO法人21世紀構想研究会主催)で、長崎大付属小が全国ベスト12の優秀賞に輝いた。献立は、長崎の伝統野菜をふんだんに使い、調味料以外の食材が県産品の「まるごと長崎県給食」。17日、同校で提供され、児童らが味わった。

栄養教諭の山﨑さん(右)と、調理員特別賞に輝いた川元さん(山﨑さん提供)

 全国から1079件の応募があり、4回の書類審査を経てベスト12を決定。昨年12月に東京都内で決勝大会があり、同校栄養教諭の山﨑美奈さん(37)と、同校で厨房(ちゅうぼう)リーダーを務める、調理員の川元美由紀さん(60)が代表で出場した。
 同校の献立は▽雲仙こぶ高菜ごはん▽県産鶏の照り焼き▽大村湾ぐるっと含め煮▽唐人菜と長崎赤かぶのみそ汁▽伊木力みかん▽牛乳。
 同校3~5年生は、長崎の伝統野菜を学んだり、校内で育てたりしている。授業に携わる農家に納品してもらった雲仙こぶ高菜や長崎赤かぶ、唐人菜など4種の伝統野菜を使用。県産の鶏肉や地元の豆腐屋の厚揚げなども使い、調味料以外のすべての食材が県産品。
 「大村湾ぐるっと含め煮」は、大村湾を囲んだ地域で有名な食材を使用。西海市特産のゆで干し大根、大村ゆかりの黒田五寸人参(にんじん)、県産大豆を煮込んだ。
 献立は、山﨑さんが他の教員や農家のアイデアを参考に考案。決勝の調理コンテストでは「彩りがよく統一感がある美しい盛り付け」「食の文化、郷土料理を守ろうとする思いが伝わる」などと評価を受けた。川元さんは調理の手際の良さが他の模範になるとして、調理員特別賞(中野麗子賞)に選ばれた。
 川元さんは「(受賞は)とにかくびっくり。おいしかったと言ってもらえると、疲れも吹っ飛ぶ」、山﨑さんは「食べ物から長崎を知って、大好きになってほしい。今度は長崎県に優勝旗を持って帰りたい」とそれぞれ話した。
 17日、同校の給食で優秀賞の献立を提供し、山﨑さんが校内放送でメニューを説明。3年時から伝統野菜について学んでいる5年生も給食を頬張った。児童は「入ってる伝統野菜が分かった」「みそ汁は赤かぶがシャキシャキしている。大村湾ぐるっと含め煮は、ニンジンが染みていておいしかった」「もっと食べたい」などと話した。

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