石川県へ派遣の医師らが被災地の現状を報告「中長期支援が必要」【能登半島地震】

能登半島地震の被災地に広島県から派遣された医療チームが、避難所の現状などを報告しました。

日本赤十字社広島県支部 有馬準一医師
「おそらく中長期的な支援が今後も必要になってくる」

広島赤十字・原爆病院から石川県に派遣されたのは、医師の岡野博史さんと有馬準一さんです。岡野さんは、医師や看護師などで構成する「救護班」として、七尾市にある避難所の環境・衛生面を整えたり、被災者の健康管理にあたったりしました。

日本赤十字社広島県支部 岡野博史医師
「隣の布団との間隔がかなり狭い状況で、密集しての生活。新型コロナのアウトブレイクが始まっていて、避難所の状況はあまり良くない」

岡野さんは避難所での食生活が偏っていることや、断水の影響で入浴が難しいことも、感染症につながりやすいと指摘しました。

日本赤十字社は、今後も、被災地に医師を派遣するほか、毛布や簡易トイレなどの救援物資を届けることにしています。

一方、DMATとして派遣された広島大学病院の医師や看護師5人も、12日からの派遣を終えて広島に戻りました。

5人は石川県で、高齢者施設の被災情報の把握や支援などをしました。

広島大学病院 西田翼医師
「福祉施設の職員も被災されていて、でも勤務しないといけない。家のこともできずに、ずっと働かれているっていうところで、職員数自体は減っていないんだけど、見た目にわからない負荷っていうのが現場レベルではあるのかなという印象だった」

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