〈1.1大震災〉泥かき「地元に恩返し」 氷見高野球部27人、番屋街駐車場で作業

泥かきに励む氷見高野球部員=氷見市のひみ番屋街

 能登半島地震で大きな被害に見舞われた氷見市では20日、氷見高野球部の27人がボランティアに取り組んだ。観光施設「ひみ番屋街」の駐車場で、液状化によってたまった泥をかき出し、「地元に恩返しを」と作業に励んだ。

 番屋街は駐車場のほか、足湯や総湯周辺の道路で液状化がひどく、大量の泥に覆われている。同日は引退した3年生も駆け付け、寒風が吹く中、スコップで泥をかき、土のうに詰めて運んだ。

 部員は大半が市内在住で自らも被災した。18日にようやく通水したばかりの同市中波に住む山口巧主将(2年)は「大変だったけど、もっとひどい目に遭った人がたくさんいる。市民が少しでも安心できる環境を取り戻したい」と汗を流した。

 1日、避難先の氷見高で車の誘導に当たった冨樫慶哉さん(1年)は「お世話になっている地元の人に少しでも恩返ししたい」と話した。番屋街の担当者は「営業が全面再開し、観光客が戻ってきており、とても助かった」と感謝した。

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