雲仙・千々石川「寒中みそぎ」 男女38人 心身を清める

冷たい川の中で心身を清める参加者=雲仙市、千々石川

 長崎県雲仙市千々石町の橘神社参道付近を流れる千々石川で20日早朝、恒例の寒中みそぎがあり、県内外20~60代の男女38人が心身を清めた。
 地元有志による「橘神社みそぎ会」(宮本三平会長)が1999年から、1年で最も寒いとされる「大寒」の日に開いている。
 午前4時半の気温は10度、水温は11.6度で例年よりやや高め。男性は白いふんどし、女性は白装束で本殿に参拝した後、たいまつを手に川へ移動。「エイッ」と大声で気合を入れながら清流に身を沈めた。約5分間、肩まで水につかって手を合わせて寒さに耐え、汚れをはらった。
 終了後、能登半島地震被災地の一日も早い復興を祈った。社務所に戻り、七草がゆを食べて体を温めた。島原市湊町の鉄骨会社に勤める吉田友美さん(45)は2度目の参加。「最初は寒かったが徐々に下半身が温かく感じた。従業員の安全と自分の健康を祈った」と笑顔で語った。

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