交通事故の死者が2年連続で増加 最多は「二輪車運転中」 背景に浮かぶ事情とは

滋賀県警察本部

 滋賀県警は4日、2023年の県内の交通事故発生状況をまとめた。死者は43人で前年より5人増え、2年連続で増加した。65歳以上の高齢者の死者は17人に上り、前年より6人減ったものの全体の約4割を占めた。

 事故発生件数は前年比94件減の2768件、負傷者数は同224人減の3375人とともに減少した。

 死亡事故の状態別では、二輪車運転中が前年より5人多い11人で最多。歩行中は前年から7人減の6人だった。県警交通企画課は「新型コロナウイルス禍の行動制限が明け、ツーリング客が増えたことで二輪車の死亡事故が増加した可能性はある。歩行中の死者減少は、高齢歩行者に反射材着用を呼びかけたことが一因では」とみる。

 死亡事故の類型別は、自転車やバイクを含めた車の単独事故が17人で前年より3人増加し、最多だった。

 自動車運転中と同乗中の死者計16人のうちシートベルト非着用者は9人。うち5人は締めていれば助かった可能性があるという。

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