豊作願い滑稽に「御田祭」和歌山 丹生都比売神社

丹生都比売神社で開かれた伝統芸能神事「天野の御田祭」=21日午後、和歌山県かつらぎ町

 高野山の守護神として知られる和歌山県かつらぎ町の世界遺産・丹生都比売神社で21日、豊作を祈願する伝統芸能神事「天野の御田祭」が開かれた。地元の御田祭保存会の人々が1年の稲作の様子を滑稽に演じ、大勢の参拝客らを和ませた。

 楼門の下にござを敷いた舞台に面や装束を着け、くわとすきを持った「田人」、「牛飼」が登場。問答を繰り返した後、牛の姿の「一石」や早乙女らを呼び、田作り、田植え、鳥追いなどの所作を演じた。盛り上がりを見せたのが、男性がお多福の面を着け、もんぺをはき女装した「田ヅ女」の演技。観客らにご飯を配り歩く際、もんぺを引っ張り上げ腰を振って歩くしぐさに会場が何度も沸いた。

© 一般社団法人共同通信社