【マレーシア】元留学生協会設立50周年、式典に500人参加[社会]

JAGAMの設立50周年式典には、約500人が参加した=20日、クアラルンプール(NNA撮影)

マレーシア元留日学生協会(JAGAM)は20日、首都クアラルンプールで設立50周年の記念式典を開催した。元留学生のほか、在マレーシア日本大使館、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)、マレーシアに進出する日系企業などの関係者、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の元留学生団体の代表者ら約500人が参加した。

JAGAMのゲーリー・タン会長は、記念式典のあいさつで、マレーシアと日本の教育分野での交流を振り返り、何十年にもわたりマレーシアから多くの留学生を受け入れてきた日本政府に謝意を表明。昨年にASEANと日本は友好協力50周年を迎え、交流が深化していることに言及し、今後も「心と心の(heart to heart)」の交流を続けていきたいとの考えを示した。

高橋克彦駐マレーシア日本大使は、日本とマレーシアが1957年の外交関係樹立以降、「ルックイースト(東方)政策」(当時のマハティール首相が提唱した日本などの経済成長を手本とする政策)を通じて教育や経済分野で親交を深めてきたことに言及。昨年に岸田文雄首相がマレーシアを初めて訪問し、両国の関係が包括的な戦略的パートナーシップに格上げされ、アンワル・イブラヒム首相の初来日も実現したことに触れ、両国関係のさらなる深化に期待を示した。

近年では、マレーシアから日本に留学生が送り出されるだけではなく、学校法人呉学園グループがマレーシア初の日本のカレッジとして日本デザイナー学院マレーシア校を開校したほか、筑波大学がマレーシア分校の設立を予定しているなど、日本の教育機関がマレーシアに進出するケースもみられる。

JAGAM設立50周年式典は、JAGAMの委員会のメンバーであるゴー・ペンウィー氏(シルバーレイク・アクシス会長)、リム・ペンジン氏(サイエンテックス社長兼最高経営責任者=CEO=)が主催し、日系企業やJAGAMに関係するマレーシアの企業がスポンサーとして協賛した。

式典に先立ち、同日には、JAGAMと日本人コミュニティーが共催するゴルフトーナメント「令和カップ」も開かれた。

JAGAMのタン会長(左)と高橋大使=20日、クアラルンプール(NNA撮影)

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