別れ話は泥沼化しやすい?回避するために気をつけたいポイント

お付き合いしている恋人でも友人関係を超えた親密さを持っている人でも、関係を終わらせるときは相手の状態をきちんと考えるのが正解です。

おかしなタイミングで別れ話を持ち出してしまい、かえって相手の執着を誘うような結末は避けたいですよね。

別れ話をするときはどんなときがいいのか、泥沼を避けるためのタイミングについてご紹介します。

別れ話で“泥沼化”しないために気をつけたいこと

一方的な別れ話はこじれやすい

たとえば、自分は彼氏の自分勝手な様子にずっと我慢をしてきたけれど彼氏はそれに気が付かず、ストレスが限界になって「別れたい」と伝えるとき。

自分の疲弊度を知らない彼氏のほうは、いつものようにデートを楽しんだ帰りに突然別れ話を切り出されたら、まっすぐに受け止められずに混乱します。

「ずっと我慢してきたの」と言われても、そんな素振りもなく話してももらえていなかったら、別れ話と同時にそう思われていたことにも大きなショックを受けますよね。

こんなタイミングで別れを言い出すことの問題は、「相手にとってはまさに青天の霹靂」であることで、たいていはその場で納得してもらえることはなくふたたび話し合いが必要になります。

そのとき、「我慢されていたと知った」彼氏のほうは反省と同時に彼女に対して「言ってくれたらよかったのに」などと怒りも抱えており、別れを受け入れるかどうかの前に彼女の状態を責めるのもよく聞く話です。

相手に何の心構えもできていないままの一方的な別れ話は、それを言い出す側の姿勢ややり方を非難されたり、「別れてやるものか」のような意地からの拒絶で関係の継続を強制されたり、こじれることがほとんど。

「今」じゃないときの別れ話は泥沼になる可能性が高いため、関係の終わりを告げるときほど相手の状態を見極めることが重要です。

どんなタイミングなら、相手も別れることについて冷静に考えられるのでしょうか。

別れを「言われる側」の状態を考える

別れたい相手が残業続きで疲れているときや、家族の問題などプライベートでバタバタしているときは、別れ話は控えるのが吉。

本音は「今すぐ離れたい」であっても、相手に余裕がないとわかっている状態でネガティブな決断を受け入れてもらおうとするのは、「思いやりがない」「自分勝手だ」とそこから責められる可能性があります。

別れ話は気が重く早く済ませて楽になりたいと思えば、相手が忙しいときほど紛れ込ませることで早い決断を求める人がいますが、切り出される側の気持ちを考えればストレートに受け止めるのは難しいのが現実です。

ネガティブな話だからこそ、相手にもまっすぐに別れの事実を受け入れてもらい、お互いに納得してさよならをするのが尾を引かない終わりのはず。

相手の状態が落ち着くのを待ってから「実は」と気持ちを伝える姿は、人として尊重されているとわかるのが相手にとっては冷静さを忘れない鍵でもあります。

自分の事情だけで別れを押し付けるのではなく、相手にもきちんと考えてもらえるタイミングを選ぶことが、スムーズな話し合いの基本です。

別れたいと思う原因を相手が繰り返したとき

「遅刻しない」と約束したのにまた時間を無視する、「別の人とふたりきりで会うのは嫌だ」と伝えたのにまた会っていた、相手が見せる誠意のない姿はそれが別れの原因にもなりますよね。

相手に明確な非があって終わりを決めたときは、その原因を繰り返したタイミングで「もう別れたい」と切り出すと、自分のしたことの重みから相手は逃げられなくなります。

特に約束していたことを破った場合など、その自分の不誠実さが終わりの原因として確実になるため、抵抗を封じるタイミングでもあります。

近しい人を大切にしない、いつでも自分の都合を優先することに違和感がない人には、「自分のせいで終わったのだ」としっかりと記憶してもらうことが重要。

別れを切り出されて慌てたように謝罪を始めたり、逆ギレしてこちらを責めたりする人もいますが、相手がどんな態度に出ても「いま別れたい」とするのが正解です。

本当にこちらのことが好きなら、そもそも嫌がることはしないはず。

そんな矛盾で別れを拒否する人には、「そのあなたでは関係の維持はできない」ときっぱり伝えましょう。

音信不通にされても影響がないとき

人によっては、近しい相手から別れ話を切り出されてその後いきなり音信不通を選ぶこともあります。

話し合いを避けるのは自分に自信がないせいで、「別れたい」と言われた現実を受け入れられない状態です。

そうなると、こちらが話し合いをしたくて接触を持とうとしてもなかなか叶わず、別れ話は中途半端なままとなります。

普段から、ささいな喧嘩やすれ違いで黙り込んだりLINEのメッセージを既読スルーで置いたりするような相手なら、別れ話を言われてどうするかは想像がつきますよね。

こんな人に気持ちを伝えるときは、音信不通になっても大丈夫なタイミングを選ぶのが自分のためです。

今後に約束がない、別の要件で連絡を取り合う必要がないなど、相手とコンタクトが取れなくても困らない状態のときに別れ話を切り出しましょう。

音信不通になるタイプの人に重要な話をするときは、LINEで送ったメッセージをスクリーンショットで保存しておくなど、こちらが伝えた証拠を残しておくことも、時間が経ってうやむやにされるのを防ぎます。

「このとききちんと伝えたよね」と後で言えるように、会話の痕跡は保存しておくのが吉です。

不満は普段から小出しにしておくのが正解

別れ話がこじれてしまいその後で泥沼になる人たちには、切り出すタイミングを間違えるのと同時に「相手にとっては不意打ちになる」ような状況が、混乱を大きくして解決を遠ざけます。

距離が近い人なら、関係のなかで生まれる問題はなるべくそのときに解消していくのが正解で、我慢したり見ないフリをしたりでスルーしても、ストレスを避けられないのならいずれは限界を迎えます。

そのときになって相手に思いの丈をぶつけても、いきなり気持ちを知らされた側はまず受け止めることができずに苦しみます。

そこから互いに憎しみあったり駆け引きをしたりでまともな情愛のやり取りが遠のくと、「どちらが折れるか」のような意地の張り合いになります。

そんな状態がふたりにとっていいはずがなく、究極の選択である別れの前に、普段から不満を小出しに伝えておくことが大切。

問題を共有し、一緒に解決していく姿勢がまっすぐな愛情を育てます。

関係の継続だけに注目して不満を溜め込むより、好きな相手なら幸せなつながりが続くよう、自分の思いを素直に伝える勇気も持ちたいですね。

「いま別れたいと言われても」と頭を抱える人の話を聞いていると、普段のコミュニケーションから実は上手くいっておらず、順調と思っていたのは自分だけ、のような状況も実際にあります。

近しい人との関係の終わりは、お互いに納得できるまで話し合えるのが理想ですが、そのためにはタイミングを選ぶのが最初の一歩。

相手の状態を想像し、また自分の事情も無視せずに、伝えられるときをまずはしっかりと考えましょう。

(mimot.(ミモット)/ 弘田 香)

© ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社