FIA F2参戦のダムスがチーム名称を変更。ルーカスオイルとのパートナーシップ強化に伴い

 FIA F2に参戦するフランスのダムスは1月22日、アメリカのルーカスオイルとのパートナーシップを強化し、チーム名称を『ダムス・ルーカスオイル(英表記:DAMS Lucas Oil)』へと変更すると発表した。

 1988年にジャン-ポール・ドリオと元F1ドライバーのルネ・アルヌーが設立したダムス(ドリオ=アルヌー・モータースポーツ/DAMS)は、1989年より国際F3000選手権に参戦を開始。以降、F3000、GP2、FIA F2をはじめとするフォーミュラカーレースを主戦場としている。

 2019年8月にジャン-ポール・ドリオが鬼籍に入ると、息子のオリビエとグレゴリーがチーム運営を引き継いだが、息子たちによる体制は短期間に終わり、2022年2月に元F1ドライバーのシャルル・ピックが買収、新たなオーナーとなった。

 ダムスとルーカスオイルは2017年のFIA F2初年度(ピック買収前)からパートナーシップを締結しており、フランスのル・マンにあるダムスのファクトリーでは、ブレーキクリーナー、スリックミスト・スピードワックス、スリックミスト・インテリアディテイラー、メタルポリッシュ、スリックミスト・タイヤ&トリムシャインなど、ルーカスオイルの製品が活用されている。

ファクトリーでルーカスオイル製品を使用するダムス・ルーカスオイルのスタッフ

 ルーカスオイルは、160以上の国・地域で35の放送局を通じ、3200万人以上の視聴者を集めるFIA F2でのパートナーシップ強化は「両者にとって追い風となる」としている。チームオーナーのピックは「ルーカスオイルとのパートナーシップが継続的に発展していることを嬉しく思う」とコメント。

「2017年以来、我々は緊密な協力関係を通じ、両ブランドをともに成長させる機会を得てきた。今後我々のチームは『ダムス・ルーカスオイル』となり、新たなレベルのパートナーシップが始まる。2019年のチームタイトル獲得など、我々はすでに大きな成功をともに享受しており、2024年も協力関係を深めていくことを楽しみにしている」

 そして、ルーカスオイルでセールス&オペレーションUK&EU担当ディレクターを務めるダン・モーガンは「ダムスとルーカスオイルのパートナーシップは、2017年の発足以来、ますます強固なものとなっている」とコメント。

「FIA F2におけるダムスとのスポンサーシップ強化は、ブランド向上の触媒として機能し、競争の激しい自動車業界において存在感、信頼性、そして市場性を増幅させるだろう。FIA F2のレースやイベントがもたらす露出により、広大かつ情熱的な人々の前でルーカスオイルが提供できる最高のものをテストし、披露することができる」

 さらに、ルーカスオイルでパートナーシップ・マーケティング・ディレクターを務めるブランドン・バーンスタインは 「FIA F2は、我々に世界的な知名度とターゲットを絞ったマーケティングという両方の機会を提供してくれる」とコメント。

「このシリーズは世界中を巡り、14の国・地域を訪問するため、ヨーロッパ、湾岸諸国、オーストラリアでブランド露出を増やすことができるだろう。さらに、このシリーズが生み出す多様な視聴者層は、ルーカスオイルがすべての製品で目指している2つの品質『パフォーマンスと信頼性』に情熱を傾ける幅広い層と接する機会を与えてくれる」

 なお、FIA F2ではロダン・カーリンが『ロダン・モータースポーツ』へ、インビクタ・ビルトゥジ・レーシングが『インビクタ・レーシング』へ、PHMレーシング・バイ・チャロウズが『PHM AIXレーシング』へと、2024年シーズンへ向けてチーム名称の変更が相次いでいる。

 チーム名を一新したダムス・ルーカスオイルは、2024年シーズンのFIA F2にジャック・クロフォード、ファン-マヌエル・コレアという布陣で参戦する。ドライバーも一新して迎える2024年シーズン、ダムスはどのような戦いを繰り広げるだろうか。

『ダムス・ルーカスオイル』へとチーム名を変更したダムス
2024年FIA F2にジャック・クロフォード、ファン-マヌエル・コレアという布陣で参戦するダムス・ルーカスオイル

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