佐世保市が置き配バッグ無料配布へ 長崎県内初 2024年物流問題対応で

 佐世保市は22日、物流業界の2024年問題への対応や、二酸化炭素(CO2)の排出抑制に向けて、宅配便の再配達軽減を目的に、置き配バッグを希望世帯に無料配布する方針を明らかにした。26日に市議会臨時会を召集し、事業費約1400万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を提出する。
 22日の市議会議会運営委員会で説明した。
 市によると、置き配バッグの無料配布は長崎県内自治体で初めて。24年問題は時間外労働の規制強化で物流業界の人手不足が懸念されており、市内の再配達を減らすことで業務負担を軽減したい考え。加えて市は50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ宣言」を行っており、バッグ配布でCO2排出の抑制につなげる。
 置き配バッグは、ネット通販などの配達物が届いた際、住人が不在であれば玄関先で配達物を収納できる仕組み。応募制で、市は1500世帯分のオリジナルバッグを準備する予定。「宅配便を月に数回使うが不在にしがち」といった市民に配る。配布は今夏ごろを想定している。
 また議運では、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備計画が昨年12月末に不認定になったことに関し、26日に全員協議会を開いて市側から説明を受けることを申し合わせた。

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