家族に感謝、手作り弁当 牛津高3年生 卒業前に振る舞い 小城市

生徒が作った松花堂弁当を味わう保護者=小城市牛津高

 小城市の牛津高食品調理科の3年生37人が19日、保護者を招いて手作りの「松花堂弁当」を振る舞った。3年間の学びの成果を披露し、支えてくれた家族に感謝の気持ちを伝える恒例行事。生徒から家族に宛てた手紙も添えられ、保護者らは子どもの成長を実感しながら料理を味わった。

 保護者を招いた食事会は新型コロナ禍を挟んで4年ぶり。生徒たちがこの日のために考えた弁当にはタイのお造り、エビやカボチャなど煮物、鶏肉の照り焼きなど上品で手の込んだ料理が並び、デザートにきな粉のブラマンジェを用意した。

 生徒を代表し、中島弥咲さんが「この松花堂弁当は私たちの学びの集大成。くじけそうになったときに支えてくれ、調理師になるという夢を応援してくれた家族のために心を込めて作った」と感謝の言葉を述べた。一人一人が家族に向けた手紙を書いており、感極まって涙する保護者もいた。

 福岡県のイタリアン料理店に勤務予定の目野駿翔さんの父親で、佐賀市で料理店を経営する父信也さん(46)は「自分で選択して入った学校。3年間でものすごく成長したと思う」と目を細めていた。(市原康史)

デザートとコーヒーで保護者をもてなす生徒

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