告白されたけれど、そのときは恋愛感情がなくて交際をお断りすることもありますよね。
たとえばその後、その人を好きになるような変化は心に起こるのでしょうか。気持ちが変わったとしても、「一度振っている」という事実を無視することはできません。
過去にお断りした女性に恋愛感情を抱くのか、そのときはどうするのか、男性たちに本音を聞いてみました。
告白されたあとに芽生えることも…男性の中に生まれる“感情”
相手からの告白をお断りするとき、そもそも「恋愛感情がなくて」という人が多いと思いますが、交際に発展しない以上はその人との関係はいったん止まるのが普通。
振られても好き、と片思いを続けられる人以外は、断られた側もそこで気持ちに区切りをつけます。
その場面は過去になっても、告白されるまで特に意識していなかった女性は「自分を好きになってくれた人」になっており、その後から見る目が変わるというのもよくあることです。
嫌悪を覚えるような人でなければ、好意を向けられるのは誰だってうれしいもの。
その人の言動が気になったり自分にまだ気があるか確かめたくなったり、特別な関心が芽生えます。
そこから恋愛感情が生まれる可能性もあって、振った後で自分のほうが好意を持つ人も実際にいます。
「好きだと言ってくれたときに、俺の長所を具体的に挙げてくれてすごくうれしかった」と話すある男性は、そのときは付き合う気がないから断ったもののそれ以来女性のことから意識が離れず、2ヶ月後に自分から改めて告白し、交際に至りました。
告白は、される側にとっては「自分のことを好きになってくれた人がいる」という事実を残します。
お断りした後でその女性のことをどう思うのか、男性たちに聞いてみました。
告白を断ったけれど…男性に起こるある変化とは
相手のことを知りたくなる
「仲のよかった女友達から告白されて、それはうれしいけど付き合うのは何か違うなと思って断りました。それからは会ってもLINEしても全然話してくれなくなって、寂しいです。縁まで切られるのはさすがに悲しくて、今もがんばってこっちから声をかけるようにしています」(31歳/配送)
「会社の同僚から好きだと言われたのですが、好きじゃないのにOKするのは失礼だと思って『ごめん』と言いました。人としては好きだし信頼していると伝えたおかげか、その後も普通に会話ができてほっとしています。ただ、彼女が別の男と近い距離で話していたらなんだかモヤモヤしますね……」(26歳/企画)
「友人と思っていた女性から好意を伝えられたのですが、そのときはプライベートが忙しくてその人のことを考える余裕がなく、断りました。落ち着いてから改めて考えたら、その人のことをよく知らないままだったとわかって、今頃気になっています」(36歳/公務員)
相手のことを振った後から気にしてしまう、と答えた男性の多くは、相手のことを「知りたい」と思っているのがわかります。
交際を断ってそのまま無関心が続くわけではなく、告白があったことで相手の存在が身近になり、改めて意識してしまうのですね。
難しいのはそれまで友人関係など距離が近かった場合で、以前のようなつながりに戻れず寂しさを覚えるけれど相手にしてもらえないことも当然にあります。
こんな男性は自分が「断った側」の事実をきちんと受け止めていて、だからこそ気になっても相手の気持ちが不安で自由に動けずに悩みます。
まったく知らない人間ではなく、長所などいいところを見ていて好意的な存在として受け入れていた場合、告白後は遠ざけるのではなく「もっと知りたい」の欲が出るのですね。
これが特別感となり、別の男性と親しい様子を目にすれば嫉妬したり、改めて仲良くなりたくてその人との接点を楽しいものとして作ろうとしたり、男性の心に新しい変化が生まれます。
「振り回されたくない」と思う男性も
「告白って、振った側が悪いってわけじゃないけど、やっぱりその後は気を使いますよね。相手も気まずいだろうし、できれば距離をとって過去にしていきたいですね。その人を好きになるとか、僕はありません」(26歳/接客業)
「昔、好きだった人に告白したら『そこまで好きではないけど付き合うことはできる』みたいな言い方をされてすごくショックで、それ以来自分が断る側になったらその人とは離れるようにしています。それが誠意だと思うし、中途半端な態度が一番まずいですよね」(33歳/製造)
「自分の場合は、振る時点で先がないというか、好きになれると思ったら告白は受けます。まったく考えられないからごめんなさいと言うわけで、その後にその人と仲良くなりたいとかまったく思わないですね」(29歳/インストラクター)
告白された後も相手に対して関心が動かない男性の場合は、自分の事情を優先しているのがわかります。
「振った側として気を使うのがイヤ」と話す人は男女関係なくいますが、その人との未来を想像できないから断ったという事実を見ています。
「断ったのにその後仲良くできるのは何で?」と純粋に疑問を覚える男性もいて、振った時点でその女性との先はないのが当たり前、のような考え方もあります。
曖昧なことは相手に失礼であって尊重する意味で離れという選択肢もあり、こんな男性たちはお断りした後は相手ときっぱりと距離を置き、関わりを減らすのはほとんどです。
「断った側」としてその後に振り回されたくない、自分の在り方を大切にしたい男性は、女性に期待を持たせることを避けるぶん誠実ともいえ、トラブルが少ない印象です。
告白のあとで見えてくる男性の別の一面
次に、「自分を一度振ったのにその後仲良くなろうとする男性」について女性の経験を聞いてみました。
「今の彼氏がそうですが、私が好きだと言ったときは友情しかなかったけれどそれから意識してくれて、『まだ可能性があるなら』と1ヶ月後くらいに告白してくれました。私を振った後も食事や買い物に誘ってくれて、ふたりで過ごす時間を積極的に持とうとしてくれました」(27歳/総務)
「いい人だなと思って告白したらごめんと言われて、それはいいのですがその後から急に馴れ馴れしくなって、『俺に好かれたいなら』みたいな感じで接してくるのがすごくイヤでしたね。それで一気に冷めました」(35歳/営業)
「会社の先輩に振られて、落ち込んだけど仕事に打ち込んでいたらあれこれ気にしてくれて、気がつけばふたりでご飯に行くようになりました。『前みたいに頼ってほしい』と言われたとき、先輩は私が離れていくことが怖かったのかな、とふと思いましたね」(28歳/接客業)
「振っておいてその後も男性のほうから接触を持とうとする」とき、おかしな下心があればやはり態度に出ます。
自分の気持ちを受け止めて大切にしてくれている、とわかるからそれからも男性とはいい関係が続くのであって、つながりは一方通行な気持ちで叶うものではないのですね。
恋愛感情が生まれてもそうでなくても、自分の存在をきちんと受け入れてくれている、と伝わるのが女性にとってはうれしく、振られた後から新しい関係が築けるのなら幸せなこと。
「好かれている自分」にしか興味がない人はそれに甘えてストレスをかけてきますが、誠意のある男性は女性の気持ちを考えて行動します。
気持ちの変化は必ず言動に現れるので、好意を利用したがる男性はきっぱりと遠ざけるのが吉。関係は対等であり、「告白された側」が操作していいものではないことを、忘れてはいけません。
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自分が振る側になったとき、相手とのその後について気まずさを覚えるか新しい可能性を想像するか、それまでの関わりにも大きく左右されるのがわかります。
告白は、ふたりの関係が変わる大きなきっかけであって、どんな気持ちであれ「その後」を大切にできる人が他人との縁も失わずにいられます。
人から向けられる好意は当たり前ではないからこそ、好きだと伝える側も、それ以降は誠意のある対応をしたいですね。
(mimot.(ミモット)/ 弘田 香)