「旅する本たち」参加店舗を募集 佐世保・かのん[奏音]が新プロジェクト

新プロジェクト「旅する本たち」を紹介する野口院長=佐世保市、かのん[奏音]

 長崎県佐世保市島地町にある、子どもらが自由に読書や休憩などに利用できるスペース「かのん[奏音]」は、本と出会う場所を増やしたいと、新しいプロジェクト「旅する本たち」を始めた。港町佐世保にちなみ「船が港を出航して別の港にたどり着くように、本が佐世保のあちこちを旅する」というコンセプト。関係者は「面白そうだと思ったらぜひ参加してほしい」と話している。
 同スペースは心療内科「かなでクリニック」(同市下京町)の野口栄二院長が2019年に開設。ピアノや4千冊以上の本が並び、学生の利用は無料で、大人も月2千円の利用会員登録をすると使用できる。
 同プロジェクトでは市内の参加店舗オーナーがお勧めの本を専用本棚に設置。利用者は自由に本を借りることができ、どの参加店舗に返却してもかまわないため自動的に本棚の本が入れ替わる。置いてある本で参加店舗オーナーの人となりが分かったり、本が入れ替わることで多彩なジャンルの本に触れることができたりと、利用者も参加店舗も楽しめるプロジェクトだ。
 野口院長は「本は新しい世界への入り口であり、苦しいときは逃げ込むことができる場所でもある。このプロジェクトで本との出会いや、本を通しての人との交流が生まれたらうれしい」と話した。
 誰でも利用できる。本を借りること、参加店舗になること、いずれも無料で、参加店舗を募集中。問い合わせは同スペース(電080.7802.6296)。

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