【動画】「すごみ」体感 剣道の腕磨く 国スポに向け佐賀市で剣道錬成会

県内の選手に稽古をつける教士八段の松岡誠さん(左、福岡県)ら=佐賀市の諸富文化体育館ハートフル

 佐賀県内で今秋開催される国民スポーツ大会(国スポ)に向け剣道の競技力向上を図ろうと、県外講師を招いた錬成会が21日、佐賀市の諸富文化体育館ハートフルであった。中学生から社会人まで68人が大先達の胸を借りて腕を磨いた。

 この日同会場であった第67回県東西対抗剣道大会に合わせて企画し、大会に出場した選手が参加した。地稽古で1人ずつ指導する元立ち(受け手)として、福岡、長崎、大分、鹿児島の4県から教士八段の男性5人と同七段の女性1人を招いた。

 選手たちは積極的に攻め込み、技を返されたりもしながら、講師の助言を受けた。武雄中3年の新井由乃さんは「攻めで相手の竹刀を押さえ込もうとしすぎていると指摘を受けた。先生方は攻めも強いし、打っても抑えられるすごみがあった」と息を切らせた。龍谷高2年の弓翔太さんは「身体能力やスピードで打つというより、一つ一つの読み合いや、格式が重みを持つ武道としての剣道を教わった」と語った。

 この日は日本剣道形の公開演武もあり、いずれも佐賀市の錬士七段、鍋島吉嗣さん(48)と原口功世さん(37)が緊張感あふれる形を披露した。(志垣直哉)

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