36人が死亡、32人が重軽傷を負った2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告（45）の裁判員裁判の判決公判が、25日午前10時半から京都地裁（増田啓祐裁判長）で開かれる。事件は平成以降で最悪の数の犠牲者を出した。最大の争点は刑事責任能力で、被告が抱えていた妄想が事件にどの程度影響を与えたのかが焦点。
公判で検察側は、被告の自己愛的で他人のせいにしやすいパーソナリティー（思考や行動の傾向）が表れた犯行だと主張。妄想の影響は限定的で完全責任能力があったとし、死刑を求刑した。弁護側は、被告には重度の妄想性障害があり、心神喪失か心神耗弱の状態だったとして、無罪か刑の減軽を求めた。
