長崎港の元船地区整備 屋上緑地化や空中回廊も… 長崎県がイメージパースを提示

長崎港元船地区整備構想案のイメージパース(県提供)

 長崎港ターミナルなどが立地する長崎県長崎市の元船地区のあり方を考える「長崎港元船地区整備構想検討会議」(議長・馬場裕子副知事)は23日、同市内で開き、県は新たにイメージパースを加えた構想案を示した。今月中にもパブリックコメントを実施し、3月下旬に策定、公表する。
 昨年9月に提示した構想案では、元船C棟上屋(ドラゴンプロムナード)を解体した跡地に「にぎわい施設」としてカフェやレストラン、観光施設などを想定し、物流機能を担う上屋も整備する。老朽化した県大波止ビルも解体し、おくんち広場やにぎわい施設を配置する。
 イメージパースによると、にぎわい施設などの屋上を緑地化。空中回廊で複数の建物を接続し回遊性を高めるほか、港の眺望を楽しめるよう工夫する。
 同ターミナルビル駐車場は立体駐車場に建て替える予定だが、必要に応じて、にぎわい施設との複合施設にすることも検討する。
 委員からは「長崎の売りとして海産物を楽しめるなどソフト面のつくり込みも重要」「徒歩や車、公共交通機関などさまざまな方法で訪れる人が使える工夫を」などの意見が出た。
 県は構想策定後、2~3年かけてPFI(民間資金活用による社会資本整備)の手法導入に向けた準備などを経て新規事業化。その後おおむね10年程度で事業を完了させる。

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