【タイ】タイで旅行フェア開幕、日本から多く出展[観光]

「SENDAI/TOHOKU」のブースに設置された仙台・宮城のPRキャラクター「むすび丸」=25日、タイ・バンコク(NNA撮影)

東南アジア最大規模の観光見本市「タイ国際旅行フェア(TITF)」が25日、タイの首都バンコクで開幕した。日本からは地方自治体や観光関連団体など35団体以上が出展。タイの旺盛な海外旅行需要を取り込む。

東北7県・仙台市が一丸となって観光誘致を目指す一般社団法人東北観光推進機構は、宮城県、山形県、福島県、栃木県からなる栃木・南東北国際観光テーマ地区推進協議会などと共にブースを設置。各県の魅力を東北周遊を通して来場者にアピールした。同機構の高橋雄二担当部長は「旅行者は1県だけにとどまるわけではない。県を越えて取り組むことで、恩恵の共有につながる」と連携のメリットについて説明した。会場を訪れた、自営業を営む30代のタイ人男性は「日本は清潔で、秩序正しいのが魅力。今年は会社の社員と家族を日本に連れていきたいと思っている」と話した。

日本政府観光局(JNTO)が発表した統計によると、2023年のタイからの訪日客数は前年比5倍の99万5,500人(推計値)だった。新型コロナウイルス感染症の流行で大幅に減少した日タイ間の直行便数が順調に回復していることもあり、24年は100万人を超える見通し。JNTOバンコク事務所の土居佳以所長は「19年の訪日客数130万人の記録にどれだけ近づけるか注目している」と話す。

国際的な旅行博であるTITFには、タイ人の海外旅行需要を狙って各国がブース構え、旅行会社が売れ筋の海外旅行商品を盛大に販売している。土居所長は日本の出展者について「大都市以外の地域の魅力をそれぞれの地域の方が来場者に直接PRするなど、(他国と比べて)バラエティーの豊かさやコミュニケーションの密度が大きな武器となっているようだ」と述べた。

TITFは28日まで、クイーン・シリキット国際会議場で開催される。主催するタイ旅行代理店連合(TTAA)は4日間で20万人の来場を見込んでいる。

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