カモンSC、26日一部閉店 射水・新湊、地震で売り上げ減

26日に閉店する食品館が入るカモン新湊ショッピングセンター=射水市本町

 射水市新湊地区のカモン新湊ショッピングセンター(SC)のキーテナントである食品館と衣料品店が26日、閉店する。周辺の食品スーパーに客が流れる中、能登半島地震で売り上げの落ち込みが顕著になり、経営を続けるのが困難になった。他のテナントも順次、閉店する見込み。前身の量販店の時代から半世紀にわたり地域に親しまれており、利用客から惜しむ声が上がった。

 同SCは1973(昭和48)年に量販店「トーカマート新湊店」として開業。2003年に不動産管理会社「ワタヤホーム」の所有になり、同SCとして営業を続けてきた。現在は食品館、衣料品店に加え、生花店、クリニックなど9テナントが入居する。

 ワタヤホームによると、能登半島地震で来店客の減少に拍車が掛かり、今月2日~10日の売り上げは前年同期比36%減に落ち込んだ。同社と、同SCを管理する「新湊商業開発」(同市)は法的整理に向けた準備を進めているという。ワタヤホームの宮林正仁郎代表は「商品の仕入れも難しい状況になった。このような結果になりふがいなく思っている」と述べた。

 食品館は新湊漁港で水揚げされた新鮮な海産物が並び、近隣住民の好評を得ていた。毎週利用するという同市中央町の80代女性は「地域の人たちと一緒に買い物するのが楽しかった。車がないので今後は買い物をするのが大変になりそうだ」と話した。

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