福井県内企業の地震被害3億円超え…福井商工会議所の会員3割に影響、商品仕入れや自粛ムードにも不安の声

 能登半島地震の影響で、福井商工会議所の会員企業652社の約3割が何らかの影響を受け、被害金額は少なくとも3億円を超えるとみられることが、同会議所の調査で分かった。企業側からは支援金の給付を求める声が上がっている。

 「経済的に直接、間接含め影響があったか」との問いには646社が回答し、16.9%(109社)が「影響あり」と回答。「現時点では分からない」が15.8%(102社)だった。このことから同会議所は「今後も含め約3割で影響があると考えられる」と分析している。

 被害金額5万円以上の報告があったのは37社で、総額は3億785万円。「輪島市の店舗が壊滅的」と報告した小売業者は、商品に2億円の損害が出たとした。別の小売業者は店舗で3千万円、運輸業では倉庫のラック損壊で2千万円など、被害は多岐にわたっている。

 自由記述では「仕入れ先が能登にあり、商品手配が心配」「直接被害はほとんどないが、新幹線延伸の祝賀ムード自粛など観光面への影響が懸念される」などがあった。行政などに求めること(回答434社、複数回答可)は、約半数の218社が「被災企業への支援金給付」を挙げた。

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 調査は10~15日、4110社を対象に実施した。

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