黎智英氏、偏向報道で制裁に道開く

外国勢力との共謀罪に問われた壱伝媒集団(ネクストメディア)の創業者である黎智英(ジミー・ライ)氏と『りんご日報』関連会社3社の公判は1月24日、公判15日目に入った。25日付香港各紙によると、検察の「共犯証人」でネクスト・メディア元最高経営責任者(CEO)の張剣虹氏は次のように証言した。 『りんご日報』英語版は海外の読者に向けて「民主派寄り」の視点からニュースを伝えており、中国語版よりも過激でネガティブな記事を意図的に選んで翻訳した。黎氏は『りんご日報』に大きな政治的保護を提供するために、米国の政治家が『りんご日報』を購読することを望んでおり、また個人秘書のマーク・サイモン氏に対し、当時のトランプ米大統領とポンペオ米国務長官に『りんご日報』の購読を勧めるよう依頼した。「しかし彼らは政治家であり、彼らの支払い記録を『りんご日報』のウェブサイトに残すことはできないので、私の知る限り、それは成功していません」と述べた。

『りんご日報』英語版は2020年5月に創刊された。張氏は、黎氏が創刊前に『りんご日報』の経営陣に対し、記者のスタンスは「民主派寄り」であるべきで、バランスのとれた意見を報道する必要はなく、中国に関する否定的なニュースの報道に重点を置くと明示したと述べた。張氏は英語版『りんご日報』は中国語版よりも過激で、より中国に否定的な中国語記事を意図的に選んで翻訳したと述べた。張氏は、黎氏が「米国が中国に対して敵対行為を行うさらなる理由を与えたかった」と考え、「反中感情は米国人が最も必要としているものである」と明言した。

黎氏は2020年5月10日、張氏にメッセージを送り、「米国の読者に手を差し伸べ、彼らの存在が私たちと米国政治の梃子となり、支持の柱となるようにすべき時が来た」指摘。『りんご日報』英語版は「米国の世論に影響を与え、米国が香港とりんご日報を守るために敵対的な行動を取ることを望んでいる」と述べた。2020年5月13日に送ったメッセージでは「私たちの目標は、外国人が『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』では見ることができない中国ニュースを提供し、この分野における『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』の独占を打ち破ること」と述べた。

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