統合新病院整備(青森市) 10人中7人「セントラルパークが第1候補地」 市検討会議

 青森県立中央病院と青森市民病院(いずれも青森市)の統合新病院整備を巡り、同市の「検討会議」の構成メンバーは26日、望ましい立地場所について考えを明らかにした。欠席した2人を除き、10人中7人が青い森セントラルパークを第1候補地とした。市の各種データを基にしたこれまでの議論を踏まえ、同パークに整備する場合の課題として、青い森鉄道の新駅設置やアクセス道路の整備・拡幅など挙げる声が多かった。

 青森市のリンクステーションホール青森で第3回会合が開かれた。昨年11月から3回にわたって議論した検討会議は、今回で一区切りとなった。検討会議としては候補地を1カ所に絞らず、各メンバーが考える適地を明らかにした形。欠席者の意見を加えた議論内容は今後、統合新病院の基本構想・計画の内容を協議する県と市の「有識者会議」に報告、さらに検討される。

 同パークを適地とした理由には、市の中央部にあることや、人口減少に対応したコンパクトなまちづくりを進められることなどが挙がった。同時に、広域からのアクセスが可能になる青い森鉄道の新駅設置やバスによる公共交通網整備、南北のアクセス道路の整備を求める声が上がった。

 残る3人は第1候補地を旧青森商業高校・県立中央病院エリアとした。

 整備場所は、県病の現在地周辺、県総合運動公園、青い森セントラルパークの3候補に、私有地である外環状線周辺エリアを加えて検討。まちづくり・通院アクセス、救急搬送、被災想定などの観点で、利点や課題を議論してきた。

 会合後の取材に、青森公立大学経営経済学部准教授の足達健夫座長は「四つの候補地はいずれも一長一短あった。それぞれどのような場所なのか、明確に洗い出したことが大きな成果だったと思う」と述べた。

 県病と市民病院の跡地の利用方法としては、医療モールや子育て支援施設、商業施設などの意見が出た。

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