行方不明…買い物する男性、疲れ切って座り込む 夕方の路上、帰宅せず家族が警察に届け出 男性の異変に気付いた女性、自宅へ送ろうとするも…男性は住所を言えず 自治会長に相談し自宅判明、会長と女性が無事帰宅させ称賛

小野沢正和署長から感謝状を受け取った柏木一恵さん(中央)と井原誠一郎会長(右)=16日、大宮西署

 行方不明になっていた男性の発見、保護に貢献したとして、埼玉県警大宮西署は16日、三橋二丁目自治会とさいたま市大宮区の柏木一恵さん(74)に感謝状を贈呈した。

 柏木さんは昨年12月6日午後6時半ごろ、同区内で疲れ切った様子で道路に座り込む70代男性を発見。男性を自宅に送り届けようとしたが、住所などを説明できなかったことから、助けを求め同自治会の井原誠一郎会長(77)の自宅に行き、状況を説明した。

 井原さんは柏木さんと協力し、男性を自宅まで送り届けた。同署は男性の家族から男性が牛乳を買いに行ったまま帰宅しないとして連絡を受け、同日午後4時40分に行方不明者届を受理していた。

 井原さんは「柏木さんのように困っている人がいたら手助けしてくれる人がいる。地域の絆づくりが理想の形でできている」と話した。小野沢正和署長は「コミュニティー活動が活発な地域なので、その結果だと思う」と述べた。

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