個性と感性光る540点 佐賀市で中学生美術展

致遠館中の美術部員が制作した長沢芦雪の作品の模写と白象の模型=佐賀市のエスプラッツ

 佐賀市内17校の中学生が授業や部活動で制作した作品を展示する美術展が、同市のエスプラッツ2階ギャラリーで開かれている。生徒一人一人の個性とみずみずしい感性が感じられる540点が、来場者を楽しませている。29日まで。

 ひときわ目を引くのが、蛇腹状につなげた6枚の板に江戸時代の京都の絵師・長沢芦雪の「白象黒牛画屏風」の白象の部分を原寸大で模写した致遠館中美術部員の合作。白象の張り子模型を隣に並べ、絵に描かれた象を多方面から鑑賞できる。

 筋骨隆々としたゴールキーパーの肩から生えた3本目と4本目の腕が画用紙の中から飛び出した立体的な絵など、遊び心あふれる作品も。金泉中の吉田美和子教諭は「ぜひ来場し、作品に込められた熱量や表現する楽しさを感じ取ってほしい」と話す。

 佐賀市教科等研究会図工・美術部会中学校部会が主催する。午前10時から午後5時(最終日は午後3時)まで。観覧無料。(伊東貴子)

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