【中国】4Qの日系求人数が低迷、前年比16%減[経済]

リクルートグループの中国法人、上海艾杰飛人才管理諮詢によると、2023年第4四半期(10~12月)に同社が中国の日系企業から委託を受けた求人数は前年同期比16%減少した。前年同期比の減少は8四半期連続で、同社は「中国経済の現在のキーワードになっている需要不足の問題が日系企業の人員需要にも及んでいる」と指摘した。

19年第4四半期を100とする求人数は23年第4四半期に63まで下がった。

地区別の求人数は、華東地区(上海市・江蘇省・浙江省)が前年同期比15%減、華南地区が17%減、華北地区はほぼ横ばいだった。このうち華東地区では企業の採用への慎重さが23年後半に鮮明化したという。

一方、スキルや経験が豊富な高給の人材募集は堅調だったとも付け加えた。

■求職者の動きも異例

23年通年の求人数は前年比で15%減った。日系企業の投資意欲が低迷する中、人材への投資にも消極的な企業が多かったことが背景とみている。

昨年は求職者の動きも異例だったと指摘。募集中の求人に対する総応募者数は第2四半期(4~6月)以降に右肩下がりで推移し、転職意欲が急速にしぼんだと説明した。

日本人を募集する23年の求人数は20年以降で最も多かった。研究開発(R&D)や生産管理、生産技術といった技術職人材に対するニーズが強かった。

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