米沢市の国登録有形文化財・上杉伯爵邸の庭園で28日、降り積もった雪を和紙に見立てた書家福田房仙さん(74)=静岡県三島市=による「雪上揮毫(きごう)」のパフォーマンスが行われ、真っ白で縦9メートル、横17メートルの地面に墨の黒い文字が映えた。
福田さんはオンラインの書道塾「房仙会」を主宰しており、本県にも会員がいる縁で2018年に始まった。ここ数日の雪で、庭園は一面の雪景色。メインの「進」の文字は、墨を含むと重さ4キロほどになる大筆を使い、力強く書いた。
市民、全国の会員ら約200人が見守る中、他にも「いきる」「あきらめない」などの前向きな文字を記した福田さん。1日に発生した能登半島地震の被災地に思いをはせたといい、「くじけずに生きていれば絶対にいいことがある、というメッセージを込めた」と話した。