コンパルホールに「喫茶ひまわり畑」オープン 障害のあるスタッフらが接客【大分県】

「喫茶ひまわり畑コンパルホール店」で業務に当たるスタッフ=29日、大分市府内町

 【大分】障害のあるスタッフが働く喫茶店「喫茶ひまわり畑」が29日、大分市府内町のコンパルホール2階にオープンした。社会福祉法人「新友会」(同市辻)が就労移行支援事業の一環で運営。コンパルホールの開館日の平日と祝日の午前11時~午後6時に開き、定食やドリンク、ケーキなどを提供する。

 2階の一部区画(厨房(ちゅうぼう)含む約150平方メートル、座席数25席)で営業。同法人によると、軽度の知的や精神、発達の障害のあるスタッフら4~5人程度が常駐し、接客や調理をする。メニューは唐揚げ、とり天など各定食や、麺類、カレー、丼、お子さまランチといった約60種類。弁当も売っている。

 同法人は市鶴崎市民行政センターでも喫茶ひまわり畑を運営しており、コンパルホール店が2号店となる。担当する同法人のひまわりフードサービス(同市中鶴崎)の阿南涼子施設長(46)は「今後、客層を分析し、メニューなどを随時見直していく」。

 市によると、同区画は市民の憩いの場づくりを目的に、1986年のコンパルホール開館時から事業者に貸し出している。96年に開店した「喫茶ネバーランド」が昨年3月末で閉店したため、同5~6月に新規出店者(喫茶店)を募集。唯一、新友会から応募があり、選定委員会の協議を経て正式に選んだ。

 喫茶ネバーランドも障害者が働いていたため、同区画は障害者と市民らが触れ合う場として継続することになった。市文化振興課は「活気ある店になってくれたらうれしい」。

 オープン初日、スタッフは手際よく作業。来店者に明るく、丁寧に接した。阿南さんは「障害のある人もない人も気軽に立ち寄ってくれたらうれしい」と話した。

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